どんな虫にお困りですか?

害虫の特徴と防除

クモ(1) 家屋のクモ

特 長

 陸上にすむ節足動物のうち、昆虫に次いで種類の多いグループで、世界中に約32000種、日本でも、約1200種が知られています。
体は頭胸部と腹部に分かれ、頭胸部に4対の肢があります。大きな巣を張って虫を待ち受けるものや、特に巣を作らず動き回って虫を探すものなど、いろいろな種類があります。
 クモ類は例外なく全て肉食性で、それぞれ体にあったサイズの昆虫や小動物などを捕食します。主に網を張って餌を捕獲する造網性のものと、歩き回って餌を捕獲する徘徊性のものとに大別されます。また、クモ類は地中や水中、空中など様々な場所で見られ、その中には家屋内を生活の場としているものや家屋近辺を生息場所とする有毒なクモもいます。
 アシダカグモは、脚を広げると12〜13cmにも及び、徘徊性のクモとしては日本最大です。夜行性であるため、昼間は人目に触れない場所に潜んでいますが、夕方頃から活発に活動を始めます。
 ハエトリグモ類は徘徊性のクモ類の代表格で、日本では約100種類が知られ、日本各地に広く分布しています。よく発達した眼で獲物を見つけると、巧みにジャンプしてこれを捕らえます。家屋内やその周辺でよく見られますが、野外では落葉層や樹表上、葉上などを徘徊しています。
 ユウレイグモ類は造網性のクモで、日本では約10種が知られ、各地に広く分布しています。体に比べて著しく細長い歩脚を持つひ弱な感じのクモで、薄暗い場所を好み、屋内では物置の天井など、野外では洞窟や草間、低木などに不規則な網を張ります。

防 除

 家に生息しているのはそこに生息している虫を捕食しているからであり、家屋内や家の周囲に虫がいなくなれば、クモもいなくなります。
 屋内に生息するクモに対しては、日頃の掃除が最も大事です。壁や天井の隅、棚の裏や下、押入れの隅などに注意してクモの巣の除去します。頻繁にクモの巣を張る場所には、クモに巣を張らせないスプレーを吹き付けておきます。照明の周りなど、頻繁にクモの巣を張る場所には、クモに巣を張らせないスプレーを吹き付けておきます。
 徘徊しているクモを見たら、人に噛みつくことはないので、あわてないようにして、屋外につまみ出すのが良いと思いますが、それができない場合には、エアゾールを噴射すると殺虫することができます。高い位置にいるクモを殺虫するには噴射力の強いクモ用エアゾールが適しています。
 徘徊性のクモ類は、ゴキブリ用の粘着トラップを設置しておくと捕獲され、時には捕まったゴキブリを狙ってトラップに入ったものが捕獲されます。