どんな虫にお困りですか?

害虫の特徴と防除

徘徊する不快な虫(1) ムカデとゲジ

特 長

 ムカデは節足動物門唇脚綱に属し、漢字で百足と書くように、脚の多い動物です。世界で約3000種、日本で約130種が知られています。
 ヤスデと似ているが、ヤスデが各体節に2対ずつ肢があるのに対し、ムカデには1対ずつの肢しかない点が異なります。落葉の下や朽木の中、石垣の隙間などに潜み、昆虫を常食とします。頭の下面に1対の毒あごを持ち、素手で触ると咬みつかれて激しい痛みを感じます。トビズムカデやアオズムカデは、しばしば人家に入ってゴキブリなどを捕食します。
 ゲジはムカデと同じ唇脚綱に属しますが、ムカデのように人に咬みつくことはありません。ゲジが正式和名ですが、ゲジゲジと呼ばれることが多いようです。ムカデと同じように落葉の下や朽木の中、石の下などに潜み、小さな昆虫やクモなどを捕食しています。ゲジ、オオゲジなどがしばしば家屋に侵入します。成熟するまで2年かかり、その後2〜3年ほど生存します。

防 除

 庭や床下にムカデやゲジの好む暗くじめじめした環境を作らないようにし、家屋の周囲に落葉などが溜まっていたら清掃します。部屋に埃やゴミが溜まっていると住み着くことがありますから、そのような状況を作らないように、掃除をよく行って虫の潜み場所を無くします。ムカデやゲジを庭でよく見かける場合には、家の外周に不快害虫用の粒剤を帯状に散布すると侵入を防ぐことができます。
 屋内に侵入したものについてはエアローチFを噴霧します。ムカデの場合には動かなくなっても生きていて、素手で触った際に咬みつかれることがありますから、注意が必要です。
 なおゴキブリ用の粘着トラップを設置しておくと比較的よく捕獲されます。