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害虫の種別の説明

節足動物門 昆虫綱 チャタテムシ目 コナチャタテ亜目 Troctomorpha コナチャタテ科 Liposcelidae

ヒラタチャタテ Liposcelis bostrychophilus Badonnel

害虫のカテゴリ

不快害虫、食品害虫、混入異物、書籍害虫、文化財害虫

形 態

 体長1〜1.3mm、淡褐色〜褐色で、無翅で体全体が柔らかい。前胸背枚の両肩側縁には一対の先が丸くなった大きな突起があり、後腿節は扁平で膨大する。

分 布

 全世界に広く分布し、日本全国に分布。 コナチャタテ類の中で最も普通である。

被 害

 カツオブシ、ビスケット、キャラメル、チョコレート チーズ、その他乾燥食品を中心とした多くの食品から発生する。食品以外にも動植物標本を食害する。古くなった書籍や畳、高湿度の部屋の壁紙やその糊からも多数発生して、不快にさせる。また、食品や飲み薬などに混入する害もある。

生 態

 雌のみの単為生殖によって増殖し、雄は発見されていない。その消化管内には多くのカビの胞子を有している。生活に好適な条件は、温度25〜29℃、湿度75%以上で、 カビが生える高温多湿を好み、屋内に生えたカビ類を摂食すると繁殖旺盛となる。カビ類、動植物標本、貯蔵食品などを食害する。
 エビオス(乾燥酵母)を餌として、27℃、70〜90%RH条件で飼育した結果では、卵期間、幼虫期間はともに約9〜13日で、成虫となるまでの期間は約20日であった。成虫は、羽化後1〜4日目には産卵を開始する。 成虫の寿命は条件がよければ160日以上生存でき、1日に1〜2個ずつ、一生に100個以上の卵を産み落とす(田中、1995)。 卵は成虫のおよそ1/3程度の大きさで横長で、真珠のような光沢がある。
 低温に弱く、0℃では3時間で死亡する。また乾燥にも弱く、25℃では湿度55%以下では成長ができない(田中、1995)。

防 除

詳しい防除方法は群のページをご覧ください。

ヒラタチャタテ

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