節足動物門 昆虫網 ハエ目 ヒメイエバエ科 Fanniidae
衛生害虫、不快害虫、混入異物
体長5〜7mm。体は黒褐色で腹部には黄色紋がある。幼虫は他のハエの蛆とは形態がかなり異なっており、褐色、扁平で、各節の背面に突起を有する。
全世界に分布する。日本でも全国に分布。
ハエ類は、サルモネラや赤痢菌、赤痢アメーバや各種の寄生虫、およびポリオウイルス(小児麻痺)を伝播することが知られ、衛生上、極めて重要な害虫である。
イエバエに似ているが、やや小さく、翅脈にも明らかな相違がある。左右の翅の一部を重ねてとまるため、イエバエよりほっそりして見える。
発生源は畜舎や鶏舎、堆肥、厨芥などだが、イエバエに比べてより含水量の少ないものから発生する。またスズメやハトなどの鳥の巣も重要な発生源になる。軒下や室内を何匹かで輪を描くようにクルクル飛び回る習性があり、これは「輪舞」と呼ばれ、雄だけに見られる行動である。幼虫は他のハエの蛆とは形態がかなり異なるほか、行動にも違いが見られ、動きが鈍くあまり歩行しない。
成虫にはエアゾール・スプレーが効果的である。腐った臭いや生臭い臭いに非常に敏感なので、これらの臭いが出るものは速やかに廃棄するか臭いが出ない状態にする。食べ物の残り物を部屋や台所に放置しない。
ヒメイエバエ