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害虫の特徴と防除

クモ(2) カバキコマチグモ

特 長

 野外に生息するクモ類のなかで、毒牙で人を咬む種類が数種知られており、一般にドクグモと呼ばれている。近年はゴケグモ類が海外から侵入したが、日本の在来種では、被害が出るのはカバキコマチグモだけであった。
 通常、ススキ原や水田などに普通に生息し、丈の高い草が生える庭にも生息することがある。年1回の発生で、3月から8月にかけて出現し、6〜7月に最も数が多い。ススキの葉が茂る頃に、ススキの葉をちまきのように巻いて巣を作り、その中で産卵する。普段は巣の中に潜み、巣の近くを通る小さな虫等を捕らえて生活する。繁殖期にはススキ原の中や地表を歩き回るので、人間と接触する機会が増える。
 吸まれると焼かれるような痛みがあり、あとで大きく赤く腫れる。ススキ原での被害のほかに、夜間に室内に侵入してきて人を咬んだ事例も知られている。

防 除

 夏にススキ原を歩く際は、長袖の着物を着て手袋をし、この独特な形に葉を巻いた巣を見かけたら触らないようにします。
 子供たちが遊ぶ草むら、家屋に隣接する空き地や庭などで、このクモの巣を見つけたら、切り取って処分するようにします。屋内に親クモが歩行侵入した場合には、不快害虫用エアゾールを噴霧して速やかに殺虫します。

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